DDD Centre for Recovery

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バレエダンサー「だから」摂食障害になる?

先週の土曜日(6月2日)が世界摂食障害アクションデイだったのは知っていましたか?

こんな時に思い出すことがあります。

それは昔あるドクターが言ってたこと。

「バレエダンサーだから摂食障害になるんだよ。そうじゃないと細くなれないでしょ。」

いやいやいや

違うよ!!!

バレエダンサー「だから」摂食障害になるわけじゃありません。

医療従事者でもよく勘違いしてる、これ。

「バレエダンサーだから摂食障害になる」っていうのは大きな勘違い。

ということで、今日は摂食障害の話。

ダンサーの摂食障害について詳しく学びたい方は自分のペースで学べるオンラインワークショップの詳細をご覧ください。

個人的にはバレエに関係している全ての人が知っていないといけない内容だと思います。

まず、摂食障害はなりたくてなるものじゃないんです。

Biopsychosocial(バイオ・サイコ・ソーシャル))と言って、遺伝的・心理的・社会的な要因が運悪く重なって起こるものなんです。

症状は食べ方に出るけど、それが全てじゃない。

ダンサーはそうじゃない人に比べて摂食障害が多いのは事実。

どれくらい多いかっていうと、ダンサーの摂食障害率は一般人の2-10倍。

痩せたい願望がそこにあることも多い。ただ、それが原因ではない。

摂食障害に陥りやすい性分っていうのがあるのね。

完璧主義、神経質、感受性が鋭い、敏感(批評とか特に)、ルールに従う、不正確なものを嫌う・・・

そう、

これってダンサーの性分にすごく似てるでしょう。

ダンサーもしくはパフォーミングアーティストとして成功する性格っていうのは、実は摂食障害に陥りやすい性格でもあるの。

バレエをしていたら「痩せなさい」とか「太ったら綺麗じゃない」とか、体型のことを言われることが多いよね。

(こういうことを言う人は、自分の発言の重大さと余波を認識しないといけない。)

ダイエット(低栄養もしくは栄養失調)をする、この性分と環境的なもの(今言ったような、外部からのコメントとかね)が運悪くかっちり重なっちゃって、そうすると脳の伝達や働きが変って、ローラーコースターが急激に下がっていくみたいに摂食障害っていう状態に落ちちゃうんだ。

だから

摂食障害になるのは、本人のせいじゃない。

当事者が悪いんじゃない。これは本当に声を大にして言える。

脳の中ですごく複雑な変化が起きるせい。

摂食障害って得体の知れない怖いものっていうイメージが強いよね。

「腫れ物に触るような」っていう表現がしっくりくる。

でもね、たとえば骨折した場合、それを隠し続けて生活する?

しないでしょ。

だってそうしたら状態が悪化するし、毎日の生活もレッスンもつらいし、レッスン受けたって身に入るものがすごく少ないもんね。

周りの助けを借りて、しっかりと骨が元通りになるように治療するでしょ。

摂食障害も助けを求めていいんだよ

周りの助けを借りていいんだよ。

知識のない人は変な目で見るかもしれない。

そういう人は放っておいたらいい。

自分が「この人なら」って信頼できる人に言えばいい。

そして、打ち明けられた側の人は、その人の全部をハグするみたいに受け入れてあげて。

「直そう」と思ったり、「これをしないと!」って考えるよりも、

本人が話したくなったら話せる安全な場所を用意して。

無理に聞き出すんじゃなくて、その人のペースに合わせて。

特にバレエダンサーと摂食障害の関係性や要因について誤解している人は多い。

正しい知識を身につけるのは、ダンサーを守るために必要です。

Fumi x