ダンサーのサプリメント良し悪し
私はサプリメント自体は使い勝手の良いものだと思いますが、不必要にとることに関しては注意しています。
レッスン、トレーニング、公演、ストレス、その他諸々の事情で必要な栄養が日々変化するダンサーにとって、サプリメントを賢く使う術を知っておくことはとても大事。
まずはサプリメントの良い点と注意点を知り、どんな状況・状態で摂るべきなのかを理解しましょう。
サプリメントの良い点
足りない栄養素を補える
持ち運びが便利(ツアー中など、普段と違う環境で生活しなければいけない時とかは特に便利)
欠乏状態から割と素早く回復することが出来る
サプリメントの注意点
安全性が保障できない
うたい文句だけで品質・効果にむらがあることが多い
過剰摂取しやすい
長期的な有効性や安全性が確立されていない
サプリメントを摂っているからと安心してしまって食事がおろそかになってしまうこともある
サプリメントを摂るべき状態はどんな時?
鉄分不足とビタミンD不足は特にダンサーに多くみられる栄養失調です。
鉄分不足の主な要因はジャンプなどで衝撃のかかる動きが多いことと、月経のあるダンサーは生理中にいつも以上の鉄分を失うという、2つが挙げられます。
ビタミンD不足の主な要因は、ダンサーのレッスンがほぼ全てインドアだということで、日光にあたる時間が少ないことが挙げられます。
どちらも、血液検査で簡単に調べられるものなので、
疲れやすい
風邪をひきやすい
気分が落ち込みやすい
などの症状が気になる場合は血液検査で調べることをお勧めします。
その他にも、サプリメントが必要なのはこんな時:
摂食障害治療では、特に初期はチアミン(B1)を摂ること、そして電解質異常のある場合はそれらをサプリメントで補うことが勧められています。
風邪などで下痢が続いたり、ハードな練習で汗を沢山かくような時には、経口補水液で水分、糖分、電解質の3つのコンボをサプリメントすることがお勧めです。
サプリメントを摂る前に考慮すべきこと
1.血液検査を行うこと
鉄分や亜鉛など、ポピュラーなサプリメントだからといってむやみやたらに摂取してはいけません。
サプリメントは栄養素が凝縮されているものですから、簡単に過剰摂取につながってしまいます。
その場合お腹の不調、頭痛、吐き気、麻痺など、様々な悪影響が出てしまいます。
自分に必要な量を見極めるためにも、まずは血液検査をしましょう。
2.食事を見直すこと
偏食やダイエットで様々な食品を抜いたり減らしたりする人は栄養失調に陥りやすく、手軽にサプリメントで補おうとしますが、それは根本的な問題を解決していないですし、長期的な対策にもつながりません。
たとえばIBD(炎症性腸疾患)などで腸からの栄養吸収が低下してしまう疾患もあります。
アレルギーが酷く、アナフィラキシーショックを防ぐために食事の幅が狭くなってしまうこともあります。
これらの場合、サプリメントや食べ方の工夫が必要となるでしょう。
ですが、そのような疾患が無い場合、サプリメントでしか摂れないものはまずありません。
長期的なサプリメント使用で、体に栄養素がきちんと吸収されているのか?実はしっかりとしたエビデンスは出ていません。
なので、食事を十分にとれているかを見直しましょう。
どんな食品を加えたらもっと栄養豊かになるんでしょうか?
過去記事も参考にしてくださいね。
3.管理栄養士や医師と相談して、プランを立てること
例えば欠乏が見つかり、素早く回復する必要がある場合や、食事を見直している間にバックアッププランとしてサプリメントを使用したいと思う場合は、管理栄養士や医師と相談してプランを立てましょう。
何をどれだけの用量でとって、効果を見るための血液検査は次いつ行うか
高品質で安全性の高いものはどれか
サプリメントの効果を最大限に発揮するための摂り方やタイミング
ただやみくもにとるのではなくて、自分の体を知るためにしっかりと段取りを組みましょう。 こうやってしっかりと自分の体と向き合えば、
生理中は鉄分のサプリメントをとる
海外旅行に行く時はプロビオテクスをとる
練習量が多い時はプロテインサプリメントとエネルギー剤(糖分)をとる
リハビリ中はオメガ3をとる
という様に、今後の自分を助けてくれる術が身に着きます
(上記は過去のクライエント達のー例ですので、ご自身の為には上記のステップ1-3をきちんと行ってくださいね)
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