怪我には○○

怪我の時の食事、どうしていますか?

 

私のところに来るダンサーは勿論栄養指導や食事カウンセリングのために来るのですが、私は必ずケガ歴も尋ねるようにしています。

そしてほぼ全員、今までケガをしている間は食事を減らしていたって言うんです。

それは先生や親から「動かないのに同じ量食べてたら太るでしょ」って言われたり、

インターネットで「運動していない場合は炭水化物を抜きましょう」っていう記事を読んだり、

フィジオやトレーナーから「減量すればケガ治りやすいよ」っていう根拠のないむしろ逆効果でしかないアドバイスをされたり。

(私が信頼する素晴らしいフィジオやトレーナーは沢山います。でもね、たまにこうやってとんでもないことを言う人もいるんですよ。栄養士に似たようなことを言われた13歳のダンサーもいました。恐ろしい!)

 

そんなこと言われたらケガしてる本人だって食べることに罪悪感を感じるでしょう。

そりゃ、食べる量減らそうとするよね。

でも

 

ケガの時ほど身体は食事を必要としているんです。

 

早く治すためには食事と栄養が必須なんです。

 

ケガには栄養

 

まずはケガのプロセスを知ることから。

① 炎症。痛みや腫れが起きるのがこの時

② 古い組織がなくなって、新しい血液供給ができる

③ 組織の修復

 

次は、ステージごとにエクストラで必要な栄養を見ていきましょう。

(注:この食材や栄養素だけが必要なんじゃなくて、基礎が出来ているのが前提ですよ)

 

ステージ1の場合

抗炎症効果のある食材を活用しよう

これはね、主に良性の脂肪。

ダイエットとかになるとまず抜かれる子達だね。

抜いている場合、ホルモンバランスが崩れるし、細胞もダメージを受けやすくなるので、ケガの修復は遅くなります。

 

一番効果的なのは魚に含まれるオメガ3。

魚が嫌いな場合は、ナッツ類(特にくるみ)でも補えるし、良性の脂肪はアボカドやオリーブオイルにも豊富。

良性の脂肪以外で活用できる抗炎症効果があるのは緑茶や、ベリー類やぶどうみたいに赤や紫の濃い果物。(これらは良性の脂肪ほどの効果はないけど、無いよりはましっていうレベル

 

ステージ2と3の場合

タンパク質、炭水化物、そして必要に応じてサプリメント

実はステージ②と③では体が必要とする栄養素がほぼ同じなんです。

なぜなら両方とも新しく細胞や組織をつくるステージだから

細胞の3分の2は水分で、残りの3分の1がタンパク質と炭水化物と脂肪のミックス。

組織は細胞で出来ているから、細胞が作られないことには組織だって修復できない。

組織が修復できないっていうことはケガが治らないっていうこと。

 

例えばサマースクールやフルタイムのバレエ学校で毎日数時間踊っている時ほどでは勿論ないけど、動いていないようでもケガの修復には沢山のエネルギーを使います。

 

毎食炭水化物(米類とか、麺類とか、パン類ね)とタンパク質(魚や肉類、卵、豆類、ナッツ類、豆腐とか)を摂るようにしましょう。

 

野菜は色の濃いものや旬のものを選ぶと良し。

魚やナッツ類には既に①で説明した良性の脂肪が豊富に含まれてるからケガの回復には最適。

これらが苦手な場合は炒め物に良質のオイルを使うのも手だし、たまにサプリメントで補うこともある。

個人によっては、ビタミンCとか亜鉛とかアミノ酸のサプリメントをケガの時だけ処方することもあります。

(私が反対なのはサプリメントそのものじゃなくて、むやみにサプリメント漬けにすること。ちゃんと選べばとても効果的なんです。)

 

これはその人の食事は勿論、細かいケガの種類や状態によって変わるから、やみくもにサプリに手を出すよりも管理栄養士に相談しましょう。

 

Fumi x

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