カロリーカウントしないからこそ得られる良いこと3つ

この間のインスタLIVEのテーマは「カロリー」でした。

カロリーって何なのかっていうことから(知りたい人はこちらの過去記事を読んでね)、カロリーカウントダイエット(というかダイエット全般)の落とし穴まで、色々お話ししました。


そこで今日は、カロリーカウントをしないからこそ得られる利点について。



自分に本当に必要な食事量と栄養を摂れるようになる

人が必要とするエネルギー摂取量はその人の性別、年齢、身長、体重、運動量、筋肉量、過去の食事歴、現在の栄養ステータス、病歴、薬の有無、遺伝、外気温、天気、ストレスレベル、などによって左右されます。

カロリー計算ではこれらの半分にも満たない情報しか集めないため、そもそもそこから打ち出されるカロリー量は正確ではありません。


人間は本来空腹感・満腹感を感じ取り、その時に必要な栄養にあった食事を欲するように出来ています。難しい言葉でいうと、内受容感覚。

要は、自分のカラダのメッセージを受け取って、それに沿った行動をとる力のこと。

それなのに外部情報のカロリーという数字にとらわれて食事をすると、本来持ち合わせている能力を使わずに食事をとることになります。


カロリーカウントを捨てて、自分の身体の声に耳を傾けると、

  • お腹空いた

  • お腹いっぱい

  • 今日はこんなものが食べたい気分だな

  • 今はあれが旬だから食べてみようかな

といった具合に、本来の食事力を活用する機会が増えます。

毎日繰り返しカラダの声に耳をかたむけながら食事をとることで、自分に本当に必要な食事量そして栄養を摂れるようになります。

ココロとカラダの繋がりが意識出来るようになる、そしてその能力を養える、ということだから、特にダンサーには必要なスキルです。


長年ダイエットを繰り返していたり、摂食障害の歴があったとしても、この本来の食事力は取り戻せます(ただ、人一倍時間はかかります)。


自尊心が養われる

カロリーは外部の情報。空腹感や満腹感そして食欲というのは、内部の情報。

自分のカラダの声に耳を傾けようとする姿勢が、「今自分が感じていることは大事な情報なんだ」という考えを身につけてくれます。

外ではなく自分の中にある情報を頼りにすることで、自分自身に対する信頼感を築きます。


ストレスが減る

カロリーカウントは99.9%の確率で食事量を減らす目的で行われます。

エネルギー供給が減るということ自体身体にはストレスが溜まるものなのに、そこに「食べる量を減らさないといけない」という思考もついてくるので、精神的なストレスも溜まります。


カロリーカウントをせず、自分の身体の声に素直に行動するようにすれば、身体的&精神的ストレスの両方ともが低減します。

 

ちなみに、これら3つの利点の相乗効果として、摂食障害行動の低減という利点もあります。

 

揺るがないエビデンス

さて、これらの利点を読んでみて、どう思いました?

勿論全てエビデンスに基くものです(興味のある方は下に文献をリストしたので読んでくださいね)。

研究されればされるほどダメージしか生まないのが分かっているカロリーカウントダイエットは止めて、自分のカラダの声に耳を傾けてみませんか?



 
 

文献:

  • Christoph MJ, Loth KA, Eisenberg ME, Haynos AF, Larson N, Neumark-Sztainer D (2018). Nutrition Facts Use in Relation to Eating Behaviors and Healthy and Unhealthy Weight Control Behaviors. J Nutr Educ Behav. Mar;50(3):267-274.e1. doi: 10.1016/j.jneb.2017.11.001

  • Homan KJ and Tylka TL. (2018). Development and exploration of the gratitude model of body appreciation in women. Body Image. 2018 Feb 8;25:14-22. doi: 10.1016/j.bodyim.2018.01.008.

  • Romano, K. A., Swanbrow Becker, M. A., Colgary, C. D., & Magnuson, A. (2018). Helpful or harmful? The comparative value of self-weighing and calorie counting versus intuitive eating on the eating disorder symptomology of college students. Eating and Weight Disorders – Studies on Anorexia, Bulimia and Obesity. doi:10.1007/s40519-018-0562-6

  • Gan WY and Yeoh WC (2017). Associations between body weight status, psychological well-being and disordered eating with Intuitive Eating among Malaysian undergraduate university students. Int J Adolesc Med Health. Sept 13

  • Linardon J, Mitchell S. (2017). Rigid dietary control, flexible dietary control, and intuitive eating: Evidence for their differential relationship to disordered eating and body image concerns. Eat Behav. 26:16-22.

  • Richards PS, Crowton S, Berrett ME, Smith MH, Passmore K (2017). Can patients with eating disorders learn to eat intuitively? A 2-year pilot study. Eat Disord. 2017 Feb 2:1-15. doi: 10.1080/10640266.2017.1279907.

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