リバウンドが起こるのはどうして?
ダイエットをして減量した場合、
1年以内:減量した体重の1/3から2/3は元に戻ります
5年以内:体重はダイエット前と同じに戻ります
3人に2人はダイエット前よりも体重が増えるリバウンドを経験します
食事制限というのはリバウンドをするもの。
何故なら人間の生存メカニズムは飢えと戦うように出来ているから。
飢え(starvation)の影響
身体的もしくは精神的な制限があると、体はスターベーション(飢え)・モードに突入します。
これは、少ないエネルギー摂取に合わせて代謝を落として消費エネルギーを抑えるメカニズム。
人間の体は餓死しないために極限まで粘るように出来ています。
それは体の機能を落としながらとりあえず脳と心臓を動かしておくということ。
食事制限をして、エネルギーや栄養が生活・レッスン・踊りに必要な量よりも少なかったら、脳は「食べろー食べろー」というメッセージを出します。
普段我慢しているものを食べたくなるのはこのせい。
そして、普段我慢しているものを食べたらどうなる?
罪悪感やストレスを感じるよね。
そしてこの罪悪感やストレスは、「自分はケアするに値しない人間だ」というメッセージにすり替わる。
自分で自分に価値がないってみなすと人は体にとって良いことをしたくなくなる。
だから、食生活が乱れる。
リバウンドをしないためにはダイエットしないこと
700億円越えのダイエット産業はどうしてそこまで儲かるのか?
それは、リバウンドのプロセス(別名ダイエットサイクル)を熟知しているから。
サプリ、プラン、○○制限、○○食事法・・・とにかく色々な「商品」を売り出して、さも痩せることが一番大切なことみたいに消費者を混乱させる。
これを飲んだら痩せる、とか
これを食べたら痩せる、とか
会員になれば痩せる、とか
ダイエット業界がこんなにも儲かっているのは消費者をリバウンドさせる方法を知っているから
なんです。
季節ごとに形や名前を変えて「新しい」ダイエット法を出してくる。
新しいのが出てくるころには、さっき書いた罪悪感やストレスで焦っているころだからこの新しいダイエットに食いつきやすい。
醜い世界でしょう?
ダンサーにとって自分の身体ほど大事なものってない。
だから、Dancers Don't Diet
ダンサーにダイエットは必要ない。
必要なのは、基盤となるシンプルな食事の知識と、環境に臨機応変に対応する柔軟さ、そして自分の身体を大事にするっていうセルフ・ケア・スキル。
これらはDDDのダンサーに特化した食事のオンライン講座で学べます。
未来あるダンサーを1人でも多くサポートしたい指導者に必要な栄養学とボディイメージの全てがつまっています。
目先のダイエットや痩せ美学に騙されずに、自分の身体と真摯に向き合ってしっかりと栄養を与えてあげてください。
Fumi x
参照:
Bacon, L., Aphramor, L. Weight Science: Evaluating the Evidence for a Paradigm Shift. Nutr J 10, 9 (2011). https://doi.org/10.1186/1475-2891-10-9
Matheson, E. M., King, D. E., & Everett, C. J. (2012). Healthy lifestyle habits and mortality in overweight and obese individuals. Journal of the American Board of Family Medicine, 25(1), pp. 9-15.
National Health and Medical Research Council. (2013). Clinical practice guidelines for the management of overweight and obesity in adults, adolescents and children in Australia. Melbourne
Penney TL, Kirk SF. The Health at Every Size paradigm and obesity: missing empirical evidence may help push the reframing obesity debate forward. Am J Public Health. 2015;105(5):e38-e42. doi:10.2105/AJPH.2015.302552
Rothblum, Esther. (2018). Slim Chance for Permanent Weight Loss. Archives of Scientific Psychology. 6. 63-69. 10.1037/arc0000043
Sumithran, P., & Proietto, J. (2013). The defence of body weight: a physiological basis for weight regain after weight loss. Clinical Science, 124(4), pp. 231-241. doi:10.1042/CS20120223